二代目代バーナ猫のブルーの恋人葉です。

こっちは黒猫さん。
重すぎたので、縮小し一部のみ。もとイラストは重いですがこちら・・・。


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葉の朝の日課は、恋人ブルーの髪のセットから始まる。
金糸の長髪に、碧い瞳、純白の白い耳と尻尾。
そして、穏やかの微笑みが太陽とよく似合うブルーの髪を触るのが好きでたまらない。
どちらかといえば、不吉だと言われる黒猫の自分には持っていないものばかりで惹かれているのかもしれない。

その日も、いつものように葉は、鼻歌交じりにブルーの髪をとかす事からはじまった。
一方、ブルーはいつものようにソファーに座りながら、葉の好きなようにされている。

「ブルー今日は、何の髪型にしようか?」

漆黒の耳を嬉しそうにピコピコと動かしながら髪にじゃれる。
数日前はみつあみだったから・・・今日はポニーテールにでもしようあかなぁ。
葉は、思いをはせながら引き続きブルーの髪を愛おしそうになでている。

「神崎さんの所にいくの?」

神崎というのは、ブルーの品物を買い取ってくれる店の店主だ。
そこには、神崎の愛娘2人がいるのだが、ブルーの事をとても気にっている。

やさしい話し方と、天使のような容貌のブルーの事を天使様みたい(ハートマーク)
と、はしゃいでいる。
だから、神崎のところに行く日は、なるべく変わった髪形にしている。
大人気ないといわれようが、知った事か。
例えまだ幼いといえど、悪い虫は今のうちに摘み取るに限る。

しかし、神崎に「俺は別にいいが、あいついつか変態さんに間違われてしょっぴかれるぞ?」と言われてからすこし、自粛している。
個人的にはツインテールでも、ブルーの良さは隠しきれてないので心配なんだが・・・

「そうですね・・・この前頼んでおいたものをとりに行こうかと思ってるんですが・・・一緒に行きますか?」

「まじ?じゃー行こうかな?この前のデザインの石も探しに行きたいんだよね」
デートなら、このままロングかなぁ〜などと、葉が考えていると、ふと、複雑そうな顔をしているのに気づく。

「?何?」

「いえ、楽しそうですね。」

「当たり前じゃん。俺、ブルーの髪大好きもん。」

尻尾を嬉しそうに振りながら、何当たり前のことを言っているの?と、いうような葉の答えに、
ブルーは、更に複雑な顔をし、ぼそっと「好きなのは髪だけですか?」と呟いた。

「・・・・・!?」

葉は、ブルーが最近髪をいじるたびに複雑な顔をしているのをうすうす気づいていた。
だが、いまブルーはなんと言ったのだろう?

好きなのは髪だけですか?と、聞こえたのは嘘だと思いたい。
だって、そでは自分は、ブルーの髪だけが目当てだと思われていることになる。

「は?」
葉は、聞き違いだと思い聞き返すが、次に返ってきた言葉は違う言葉が返ってきた。

「実は・・・髪を切ろうかと思いまして・・。」
さっきの言葉も気にはなっだが、髪を切るという言葉に耳も尻尾もピンと立てびっくりし声をあげる。

「えー切るの!?」

あまのじゃくの葉には、実は朝の髪のセットはスキンシップの口実だったりする。
素直じゃない葉にはこの口実は大切だった。

「・・・やっぱり反対ですか?好きですものね・・・。」

「そりゃー」
好きな人と触れ合う時間が嫌いな奴がいたらお目にかかりたいものだ。

「・・・・・・・・」
しかし、更に悲しそうななんとも言えないブルーの顔を見ていて、
どうやら、髪だけを葉が好きだといっていると思っているらしい事に気づく。

「あったまくる!!なんだよ、その顔!!」
「いくら俺が、長髪フェチだからって、まじで俺がお前の事好きだと思っていたのか!!!!」

「違いますか?」と呟き、葉の顔を見る。
すると、葉は、瞳いっぱいに涙をため、必死に泣くのを我慢し、ブルーの顔を見返しているのを見、
ブルーは、はっとし、後悔の色をこくする。

しまった。そんな子でない事は自分が良く知っていたはずなのに、今自分は何を葉に言ってしまったのだろう?

「なんで、長髪ってだけでお前に・・・!!」

ブルーが自分の失言に気づいても既に遅く、葉は、まだ必死に涙をこらえ一気に話し始める。

「確かに、初めて会ったときに金糸の髪が太陽に透けて綺麗だと思ったから興味を持ったのは事実だよ。」
「でも、短髪長髪で、お前に抱かれていたって思ってるのかよ!!」
「俺はお前が好きだから抱かれたし、一緒にいるんだよ!!」
「なんで・・・っ・・・」
一通り、怒鳴ったところで葉の頬をついに涙がつたう。

「葉、すみません。」
葉が自分の髪だけを好きだと思い、自分の髪に嫉妬し、葉を傷つけてしまった。
ブルーは、とっさに、葉に詫びを入れるが、葉の言葉は終わらない。

「同じ雄のお前にあんな格好させられるのも、はじめは痛かったけど、あんな事も許しているのは・・・。」

「それを・・・・それを・・・お前は!!髪だけで許していると思ってたのか!?」
あまりにも感情が高ぶり次々瞳から涙が出てくる。

「馬鹿ブルー・・!!」


飛び出して行こうとした葉をすんでの所でブルーは引き止める。
ブルーはうつむいてしまったブルーの顔を覗き込むように視線を合わせる。
一度、感情の高ぶりで流れ始めた葉の涙は、止める事もできず、ブルーは、困惑しながら葉の涙をキスで拭い去る。

「すみません」
口では謝っていても、ブルーの顔は悲しいとも、嬉しいともつかない顔をしている。
ブルーは、自分が思っているよりもずっと愛されている事実がとても嬉しかった。

「葉、本当にすみません、 昔、神崎さんが葉になんで私と恋人になったかを聞いた時に私の髪が気に入ったと言ってくれましたよね。」
「私は、この通り特にとりえのない人間だから・・・不安だったんです・・・あまりにも幸せ過ぎて・・・」。

「幸せであれば幸せであるほど・・・私のことを」
本当に好いてくれているのかと・・・・そう、言葉を続けようとすると葉の言葉でさえぎられる。
「不安なら言えよ。」

そういいながら、葉はひとつの真実に気づいた。
いつもブルーは、好きだの愛しているのだの言うもんだから、自分からはちゃんと言ったことがない・・・・。

なんて事だろう、自分にとっては、ブルーの事が好きなのは当たり前だったから、伝わっていると驕りがあった。
いつもいつも好きだの、愛してるなどブルーが愛の言葉をささやくものだから、
勝手にブルーには言わなくても分かっているのだと勘違いをしていた。
馬鹿は俺の方だ・・・。
言わなくては伝わらない事もあるのに・・・。

「葉?」
ブルーは、急にだまりこんでしまった葉の態度にまた、逃げって行ってしまうのではないかという不安に一瞬かられるが、
沈黙をやぶり葉の口から発せられた言葉に今度は、ブルーが黙り込む側になる。

「好き・・・・」
葉は、初めての自分からの告白に、全身が真っ赤になっているのがわかる。
今更な台詞なのに・・。
葉が必死になってした告白も、ブルーの耳にはちゃんと伝わっていないようで、不思議そうな顔をしている。
「は??」
間抜けな返事が返ってきて葉は、キッとブルーを睨み一気に言い切る。

「好きだって言ったの!!好き!!大好き!!」
「髪も瞳も、純白の耳も尻尾も!!俺をなでる大きな手も!!」
「全部ひっるめて愛してるよ!!」
「好きでもない奴に俺は抱かれない!!わかったか!!」

尻尾を興奮で膨らませながら、まるでやけにも取れるような、葉の告白にブルーは一瞬目を見開き「はい、私も愛してます」と、微笑みキスをする。

「私の髪だから好きでいてくれたのですね。私の髪だから、私が妬きたくなるほど愛おしく見つめてくれたんですね。」

そして、おずおずと、「あの・・・とても、抱きしめたい気分なのですが・・・」と申し出る。

「断りなんか入れるな!!言っただろ?嫌いな奴には俺は抱かれない!!」

そう言い切ると、葉はブルーに口づけをした。

さっきよりも深く濃く・・・・・想いを込めて・・・。

葉がしかけたキスだったが、いつの間にか主導権はブルーに移り、唇が離れるときには、葉はとろんとした瞳でブルーを見つめ、
キスの後の葉が見たブルーの嬉しそうな微笑は、やはり天使のようなとても美しい笑顔だった。

---------------------------------数時間後---------------------------------

葉は、深く後悔していた。
「っ頼む・・・もう・・・無理・・・・」
「すみません。もうちょっと。」
誤りながらも、葉を攻めるブルーの動きは緩む事はない。
「っぁ・・・ゃ・・・」
普段大人しい奴ほど、切れると怖い事をこの後数時間にわたり身にしみて感じされられる事になった葉だった。


「愛してます。葉。」
「っやっぱり、ことわりをいれろ!ばかブルー」

元気な葉の叫びにブルーはまた熱っぽい視線をめぐらせ、愛おしそうにキスをした。

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余談:バカップル・・・・。

2005/10/29up

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